第五回EDHカード紹介: 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
The Tabernacle at Pendrell Vale
今回もEDHで使えるすこし変わったカードを紹介しよう。
さっそくだが今回のテーマは「土地」だ。
マジックをする上で避けられない要素である「土地」。

まず、基本的にたいていの土地は大きな影響力を持たない。
便利な起動型能力がついているだとか、色マナが多く出る
といったアクセント程度のものが多いだろう。
しかし一部の土地はその存在が勝負の流れを大きく変えるほどの力を持つ。
例えばそれはMishra’s Workshopや《古えの墳墓/Ancient Tomb》、
《裏切り者の都/City of Traitors》、デッキを多少選ぶが
《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》
といった出るマナ量が異常なカードがもっともわかりやすいだろう。

だがここで取り扱うのはそういったたくさんマナの出る土地ではない。
というか、そもそもそのままではマナが出ない。


では今回紹介するカードの名前を挙げよう。(画像もあるから、今さらではある)
The Tabernacle at Pendrell Vale、いわゆる「名前の長い土地」だ。




The Tabernacle at Pendrell Vale
伝説の土地
すべてのクリーチャーは「あなたのアップキープの開始時に、あなたが(1)を支払わないかぎり、このクリーチャーを破壊する。」を持つ。




マナ能力すら持たないこの土地にただひとつできること。
それはすべてのクリーチャーに「アップキープの維持コストを持たせる」ことだ。
テキストを見た通り、マナクリーチャーを擁する緑系のデッキだったり、
《群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Boss》のように横に並べるデッキ相手には
このカード1枚でかなり役割を破壊することができるだろう。
マナクリーチャーは自身の維持のためにマナを使い無意味になり、
そもそも大量の生物は維持できることがそうそうない。


MTG wikiによると破壊ではなく生け贄だった時期もあるらしい。
そのほうがだいぶ強かったのではなかろうか、オラクルが更新されたことが残念でならない。
破壊不能にすら触ることができれば少しは違ったろう。


このカードの強みを紹介していこう。
それは土地であること。
なんとも単純ではあるが、僕としてはそこが一番強いのだと思っている。

妨害能力を持つものが土地やアーティファクトであると、当然ではあるが
各種除去などで壊されることが多いだろう。

そしてエンチャント、こちらは上のふたつに比べると比較的触られづらいが
緑のデッキに頻繁に入っている
《進歩の災い/Bane of Progress》や《再利用の賢者/Reclamation Sage》
といった置物全般に触れるカードで壊されうるし、これらはこの土地の
妨害しようとするデッキに入ってることが多い。

また色のついている生物やエンチャントは最近出た
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》というリセットに巻き込まれてしまう。

土地はそのものを破壊する方法は少ない、もしくは弱いカードが多く
気にするほどではないことが多い。
《石の雨/Stone Rain》が飛んで来るわけでもなく、
《不毛の大地/Wasteland》や《露天鉱床/Strip Mine》は撃つ側も苦しいことが多い。
《燎原の火/Wildfire》系や《破滅/Ruination》はまあ、辛さを感じていこう。


また土地である以上、相手はカウンターができない。
セットランドの権利を消費はするが、ただ置くだけで機能し
影響範囲が全体に及ぶカードのためなら惜しくない。


強みがあれば当然弱いところもある。


1つ目は単体ではマナが出ないこと。
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》や
《彩色の灯籠/Chromatic Lantern》でサポートしないと無色マナすら出ない。
なのでこのカードを入れてデッキを構築するときは土地としてではなく
スペルとしてカウントするべきだ。実質土地が1枚弱減るから期待通りのマナにならないだろう。

またアーボーグはどの色のデッキでも入れられるから、Maze of Ithなども使う場合は
黒くないデッキでも入れてみるのをおすすめする。もちろん、無色マナしか出ないが。


つぎに、サーチのしづらさだ。エンチャントと同じくらいには見つけづらいのではないだろうか。
生物なら緑限定の《召喚士の契約/Summoner’s Pact》だったり《自然の秩序/Natural Order》、
《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》。
色を問わない《召喚の調べ/Chord of Calling》や《俗世の教示者/Worldly Tutor》。
ざっと挙げるだけでも結構思い浮かぶし、デッキに入れている人も多いだろう。

しかし土地のサーチ。《森の占術/Sylvan Scrying》と《輪作/Crop Rotation》、
それに《探検の地図/Expedition Map》。これくらいしかまともなカードが思い浮かばない。
さらに前者2種は緑だ。色の性質上、タバナクルの被害を受けることの多いカラーであり、
デッキ構築を縛られたりそもそもタバナクルを入れようともできないことだって多いだろう。

このカードを入れられる緑のデッキは《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》や
《自由なる者ルーリク・サー/Ruric Thar, the Unbowed》、
《歩く墓場、髑髏茨/Skullbriar, the Walking Grave》に代表される
緑Xの「無にする」系のデッキになるだろう。
《輪作/Crop Rotation》もいつものクレイドルではなくWorkshopなどを探すことになる。

回りくどい道ではあるが、《探検の地図/Expedition Map》がアーティファクトであることで、
《粗石の魔道士/Trinket Mage》などを経由することでタバナクルにたどり着くことは可能だ。

また、《地図》はアーティファクトである故に、どの色のデッキにも入ることは強みにもなる。
Tabernacle以外にもWorkshopやMaze of Ithなどを探すこともあるだろう。



そして最後に。これがおそらく、一番の弱点だろう。
それは…………高い。非常に、高い。こんな汎用性のないカードなのに、異常なほど高い。
最近は見るたびに値段の上がるこのカード、なんと今は最安値でも6万円、
平均値になると10万円となる。レガシーなどでも土地単くらいにしか使われないのに……
レジェンドのカードはこういうことがあるのが困りどころだ。

あと、このカードを使おうとすると概ね入れることになる
Mishra’s Workshopも大概な値段だ。なので是非ともコンビニにでも走って50円で作ろう。


今回の《名前の長い土地》の紹介はここまでだ。
最近よく組んでしまう「無にする」デッキなどで使って、紹介しようと考えていたカードが
こうして記事とできたことを嬉しく思っている。
ではまた、次のカード紹介でお会いしよう
第三回EDHカード紹介: 《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
第三回EDHカード紹介: 《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
PTやゲームデイなどもあり、1ヶ月も更新が止まっていたEDHカード紹介も今週から再開だ。

今回のテーマは「非伝説クリーチャー」だ。
特にこの記事では僕が最強だと信じるクリーチャーについて書こうと思う。
(最強といってもこれが一番!ではなく、トップクラスのカード数枚の中の一枚、くらいに捉えて欲しい。)


最強の生物とはなんだろう?やはり緑のランプから繰り出される
《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》や
《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》?

それとも無色であり、強力な能力を有するが故に採用されることの多い
《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》、
《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》といった
エルドラージ?(エムラクールはもちろん禁止だ)


記事のタイトルや画像からわかりきったことではあるが、
そう。《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》だ。
ブラコロやBコロと呼ばれるこの最強の生物。

テキストはとても簡単。
破壊されず、感染により10点で相手を沈め、トランプルを持つ。
上記のカードに比べても圧倒的にシンプルなテキストを持ち、
それでいて殺意がはっきりとしている。
見たまんまのワンパックカードだ。

さらに、EDH特有の茶ヘイトをものともしない
「破壊不能」という単純な除去耐性。
追放やバウンスには無力だが、それでもかなり強力だろう。



ではこのカードはどんなデッキに入るのか?
先に書いたエルドラージたちと同じように緑のマナ加速デッキ?
それとも、青茶などのマナファクトによる加速デッキ?

どちらでもあると言えるし、どちらでもないとも言える。
意外な答えだとは思うが、必要とするカラーは赤黒だ。



なぜ赤黒なのか。その疑問の答えを出すためにはブラコロを出す方法を考えなおす必要がある。
キャストをする、というのが問題だ。なんせ12マナもかかる。
ならば踏み倒せばいい。そのための手段こそがこの2枚、
《裂け目の突破/Through the Breach》、
《騙し討ち/Sneak Attack》だ。

この2枚なら合計5マナで速攻を持ったブラコロが、ブロッカーのいない相手に突撃、
速やかに致死量である毒10個を与え、パックにしてしまうことだろう。
さらに同じ赤のスペルである《今を生きる/Seize the Day》を唱えることで
複数人を同時に倒してしまうこともできるのだ。

《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》や
《彫り込み鋼/Sculpting Steel》でコピーが増えることもあるのが
非伝説クリーチャーゆえの利点だ。
特に変形者は騙し打ちで射出もできるので、とても相性が良い。

さらに、赤には2マナで打てる軽い追加ターンが3種類もある。いわゆる首パァンだ。
これにより《吸血の教示者/Vampiric Tutor》などの積み込みから首を飛ばし、
とりあえずワンパックしてから自殺する、なんてことも日常茶飯事。



ではなぜ赤単体ではなく赤黒なのか?
それはこの3枚がコンボであり、黒のサーチが強いから、という身も蓋もない理由だ。
3枚の内訳がインスタント、エンチャント、アーティファクト・クリーチャーとバラバラ。
赤のサーチには期待できないとして、1色でこれらをカバーすることができるのは、
Dmonic Tutorの系譜を有する黒だけだ。

どうせ赤ならWheel of Fortuneのような7ドローが入るし、
黒ならDemonic Tutorの類もたくさん入るだろう。
となると、たった3枚のスペースを新しく空けるだけで
勝ち筋を追加できるお手軽さもわかりやすいのではないだろうか。

赤の《紅蓮地獄/Pyroclasm》や黒の《毒の濁流/Toxic Deluge》で流された
平らな戦場に《騙し討ち/Sneak Attack》。そこから射出されるブラコロ。
こんな、いとも簡単に勝ててしまう展開も作りやすい。



そして僕がオススメするのは赤黒にもう一色、青を足したグリクシスだ。
EDHにおける青の強さは言うまでもないだろう。ドローにカウンター、それだけでも十分だ。
TTを始めとした7ドローや、
使うデッキは限られるが《加工/Fabricate》《神秘の指導/Mystical Teachings》といったサーチ手段もあり、
ブラコロシュートのサーチ、バックアップも万全にできる。

そして、青なら是非とも使いたいカードがある。
それは《実物提示教育/Show and Tell》だ。もちろん、相手のカードが危険なこともあるだろう。
だがそれ以上にたった3マナで盤面にブラコロが着地することのほうが強いことも多くある。
《実物提示教育/Show and Tell》、《騙し討ち/Sneak Attack》。まるでレガシーのような組み合わせだ。


というわけで、僕の思うEDHにおける最強の生物を紹介した。
すぐにデッキに侵入する勝ち筋の《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》。
みなさんも是非、使ってみて欲しい。
第二回EDHカード紹介: 《取り憑かれた扉/Possessed Portal》
一発ネタにならず第二回となったこの”EDHカード紹介”、テーマは「アーティファクト」だ。
今回は《取り憑かれた扉/Possessed Portal》(Pポータルとも呼ばれる)について話そう。
実は、僕はこのカードがもっと広く知られているものだと思っていたため記事に書く予定はなかった。だが検索をかけてもあまり使われてるのを見かけなかったから、ここで取り上げようと思う。

まず、この《取り憑かれた扉/Possessed Portal》のテキストから見ていこう


Possessed Portal / 取り憑かれた扉 (8)
アーティファクト
プレイヤー1人がカードを引く場合、代わりにそのプレイヤーはそのカードを引くことを飛ばす。
各終了ステップの開始時に、各プレイヤーはカードを1枚捨てないかぎり、パーマネントを1つ生け贄に捧げる。


テキストは短くわかりやすい。
端的に言うと、すべてのプレイヤーを停滞させる、そんな派手なカードだ。勝利手段となることも多い。置かれると不愉快。
このカードが出た段階でアーティファクト破壊手段を持っていない場合、全員のリソースが毎ターンやせ細っていくことになる。
8マナと重いがそこはEDH、豊富なマナ加速から3、4tには到達できるくらいだろう。Mishra’s Workshopで出せるアーティファクトというだけでだいぶ違う。
記事らしくそれぞれを軽く紹介しようと思う。



・プレイヤー1人がカードを引く場合、代わりにそのプレイヤーはそのカードを引くことを飛ばす。
当然通常ドローもスキップされる。つまり基本的にはすべてのプレイヤーはこれ以上手札を増やすことができなくなる。
よって、手札に加える・サーチといった方法がなければ、扉のコントローラーが扉を破棄するまですべてのプレイヤーは既存のリソースで戦うしかないのだ。EDHはマナ加速+ドローで構成されてることも多く、見た目以上に様々なデッキを虚無にすることができる。エドリックのドローとか。まあ、ジェネラルはキャストされるのでそこから崩されることもある。が、見えてる脅威くらいはケアできるだろう。



・各終了ステップの開始時に、各プレイヤーはカードを1枚捨てないかぎり、パーマネントを1つ生け贄に捧げる。
このカードの真の怖さは後半の能力だ。使っていて何度も思うが、”各終了ステップ””各プレイヤー”という言葉が扉のロック能力を著しく上げている。EDHでは1周するだけで4回も誘発するため、全員が4枚ものリソースを失っていく。もちろんパーマネント+手札枚数の多いプレイヤー(大抵の場合自分)が勝つ。この能力は、扉を採用するデッキにも大きく関わる。



ではこの重く、拘束するカードを使うジェネラルをいくつか紹介しよう。

・《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf(LRW)》


Nath of the Gilt-Leaf / 光り葉のナース (3)(黒)(緑)
伝説のクリーチャー — エルフ(Elf) 戦士(Warrior)
あなたのアップキープの開始時に、対戦相手1人を対象とする。あなたはそのプレイヤーに、無作為に選んだカードを1枚捨てさせてもよい。
対戦相手1人がカードを捨てるたび、あなたは緑の1/1のエルフ(Elf)・戦士(Warrior)クリーチャー・トークンを1体戦場に出してもよい。
4/4


このジェネラルは他人のディスカードをトークンに変換する。ドローが止まっている中でアップキープにハンデス。エンドごとの誘発で他人の手札をトークンとし、トークンが扉の維持コスト。
扉と2つとも噛み合っている、非常に強力なカードとなるだろう。ナースのトークンが増え、全員のパーマネントが徐々に減っていけば勝利も目の前になる。また、緑のマナ加速により8マナを捻出し、黒のサーチで扉を探すなど安定した運用も可能だ。

・《群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Boss(M13)》


Krenko, Mob Boss / 群衆の親分、クレンコ (2)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー — ゴブリン(Goblin) 戦士(Warrior)
(T):赤の1/1のゴブリン(Goblin)・クリーチャー・トークンをX体戦場に出す。Xは、あなたがコントロールするゴブリンの総数である。
3/3


赤単強ジェネラルの一角、クレンコ。テキストを見てわかる通り、パーマネント数が爆発的に増えるジェネラルだ。
使ったことのある人ならわかると思うが、ゴブリンの増え方は3→6→12と大きく増え、《千年霊薬/Thousand-Year Elixir》などのアンタップ手段も絡めてどこまでも増える。
扉を置いた時点でほぼ無限に維持され、まさに勝利手段と呼んで差し支えないだろう。
クレンコ自体が軽いこともありパーマネント数は早い段階から増加し、また赤のマナ加速(《煮えたぎる歌/Seething Song》、《戦いの賛歌/Battle Hymn》、《輝石の儀式/Brightstone Ritual》)により高速で扉設置のマナを用意できる。
サーチに乏しいのが欠点ではあるが勝ち手段がこれだけではないので問題にはならないだろう。

・《アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson》


Arcum Dagsson / アーカム・ダグソン (3)(青)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 工匠(Artificer)
(T):アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。それのコントローラーはそれを生け贄に捧げる。そのプレイヤーは自分のライブラリーからクリーチャーでないアーティファクト・カードを1枚探し、それを戦場に出してもよい。その後自分のライブラリーを切り直す。
2/2


昔には四強と呼ばれたこともあると聞く強ジェネラルだ。もう能力を読んだだけで扉の置き方がわかるだろう。
《マイアのタービン/Myr Turbine》や《マイアの保育器/Myr Incubator》といったトークン大量生成カードをフィニッシュに据えているジェネラルのため、扉を維持することも容易だ。
扉が3t目に対戦相手のアップキープにぽん、と置かれることもあり危険度は高い。ヌルロッド+マイコの上から置かれたりするともう絶望しかない。

・《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》


Narset, Enlightened Master / 悟った達人、ナーセット (3)(青)(赤)(白)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) モンク(Monk)
先制攻撃、呪禁
悟った達人、ナーセットが攻撃するたび、あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはこのターンに悟った達人、ナーセットにより追放された、クリーチャーでないカードをそれのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
3/2


そしてこれが最後だ。そう、言わずと知れた凶悪ジェネラル《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》。
このジェネラルは上記3種とは違い特にサーチをしたり、勝利手段のひとつとしてカウントしているわけでもなく、パーマネント数を爆発的に増やすわけでもない。だが他のジェネラルと違った特性がある。
(見てわかるが)殴るだけでライブラリをめくり始める、それだけだ。ドローが止まろうが関係ない。
デッキの構成上マナファクトを大量に置くため維持コストも払いやすい、Wheel of Fortuneの類を使えばすぐにリソースを枯れさせることもできる。
めくれた時に置いてクソ強いというただそれだけだが、相変わらず置くと勝てる。


今回はこの4ジェネラルくらいにしておこうと思う。というか、これ以外に強く扉を置けるジェネラルを知らない。
どのジェネラルの紹介でも文章の締めが置いたら勝てる、になってる通り非常に強力な1枚だ。色を問わず使えるとは思えないほどに。
扉の説明と言いつつジェネラルを複数紹介する記事になったが、どうだっただろう?
(扉が単体で強い、と言うよりはジェネラルとの相性を考慮すべきカードだからこうなったのは仕方ない、としていただきたい)
そこらに落ちてるクソカードレベルの値段で買えると思うので自分で使って、強さを実感してもらいたい。

お求めはこちらから

MTG Foil専門ショップ るみなす
http://www.luminous-foil.net/product/4108
第一回EDHカード紹介:《エメラルドの魔除け/Emerald Charm(VIS)》
僕も流れに乗って、ひとつ。
稲荷さんの記事(http://9thtailmohumohu.diarynote.jp/201507110035473326/)やkeiさんの記事(http://bepkei.diarynote.jp/201507110100498675/)を見て、僕にもできるかなぁ?と思って書いてみました。

今回はこの《エメラルドの魔除け/Emerald Charm》について書こう。
そもそも数ある魔除けの中からこんなカードを取り上げたのはなぜか?
それは緑のEDH、特にチェインコンボ系のジェネラルでは非常に強力なカードだからだ。では各モードについて、使用頻度の低い順番に紹介していこうと思う。

(チェインコンボとは《クローサの庇護者シートン/Seton, Krosan Protector》や《略奪の母、汁婆/Wort, the Raidmother》、《放浪の吟遊詩人、イーサーン/Yisan, the Wanderer Bard》などの得意とするマナと手札を増やし続け、無限コンボにたどり着くことだ。)

最も使用頻度が少ないモードは、見てわかる通り3つめの「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは飛行を失う。」だ。
そもそもこのモードはいつ使うのか?《ネファリアの災い、ジェリーヴァ/Jeleva, Nephalia’s Scourge》や《結界師ズアー/Zur the Enchanter》、《カーの空奪い、プローシュ/Prossh, Skyraider of Kher》といった飛行を持っており《憎悪/Hatred》でノーガードの相手を殴り殺すジェネラルや、
《永遠王、ブレイゴ/Brago, King Eternal》や《翼作り/Wingcrafter》と結魂した《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》などの攻撃を通されるとマズいタイプのジェネラルを止めることができるのである。
こう書くとリミテッドレベルのしょうもないモードだな、と思われるだろうが飛行を持っているのが《極楽鳥/Birds of Paradise》くらいしかいない緑にとっては選択肢に入る防御のモードなのだ。
飛行持ちジェネラルにサンドバッグにされた経験のある方にオススメできる魔除けだ。

次に使用頻度が少ないモードはどちらか?
読者の皆様には意外かもしれないが「オーラ(Aura)でないエンチャント1つを対象とし、それを破壊する。」だ。
EDHをプレイしたことのある方なら危険なエンチャントなどいくらでも思いつくものだろう。
少し例を上げるだけでも《カーの空奪い、プローシュ/Prossh, Skyraider of Kher》や《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》、《首席議長ゼガーナ/Prime Speaker Zegana》の使う《食物連鎖/Food Chain》。
《巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls》や《全能なる者アルカニス/Arcanis the Omnipotent》の《精神力/Mind Over Matter》。こういったコンボパーツでなくとも《締め付け/Stranglehold》や《法の定め/Rule of Law》(このカードについてはこちらで詳しく紹介されているぞ!→http://9thtailmohumohu.diarynote.jp/201507110035473326/)などの妨害エンチャント。
《リスティックの研究/Rhystic Study》、《森の知恵/Sylvan Library》に代表されるドローエンチャントももちろん破壊できる。
特に《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》は手札を与えるのが危険なジェネラルなため《森の知恵/Sylvan Library》、《リスティックの研究/Rhystic Study》、《Mystic Remora》は見かけたら是非とも、すぐさま破壊しよう。

最後に、間違いなく最も多く使うモードの紹介だ。
残されたのは当然「パーマネント1つを対象とし、それをアンタップする。」、そう。緑の《ぐるぐる/Twiddle》だ。
こんなモード、いったいいつつかうのか?と疑問に思う方も多いだろう。このモードは特に、冒頭でも少し触れたようなチェインコンボ系ジェネラルにとっては非常に心強いモードなのだ。
このモードの対象になるのはたいてい《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》で、たった1マナから7マナ以上になることが多い。さらにそこから《集団潜在意識/Collective Unconscious》のような大量ドローにつなげることでコンボが繋がるのだ。
クレイドル以外でも、《クローサの庇護者シートン/Seton, Krosan Protector》のようなデッキでは《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》から20マナ以上にジャンプアップすることもあり、マナ加速として見たこのモードの凄まじさがわかると思う。
そして、このモードの対象は”パーマネント”であり”土地”ではないので、当然クリーチャーやアーティファクトにも使える。《系図の石版/Slate of Ancestry》をアンタップして再度引き直すことは比較的多く、石版の起動マナと合わせても5マナで実質《巫師の天啓/Shamanic Revelation》となる。
そしてクリーチャーを対象とすれば《帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned》や《放浪の吟遊詩人、イーサーン/Yisan, the Wanderer Bard》の能力の起動回数を増やすこともできる。起動回数の多さがそのまま動きの強さとなるジェネラルにとっては1マナの軽さはありがたい限りだ。
また、クリーチャーをアンタップすることで不用意にアタックしてきた《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》を討ち取ることも可能だ。先にも述べたとおり《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》にドローさせることは危険なので討ち取れるタイミングを見つけたら忘れずに統率者領域に送り返してあげよう。

ここまで長々と書いたが、どうだろう?
こんな1マナの魔除けにも様々な使い方があることをお分かりいただけただろう。今回取り上げた《エメラルドの魔除け/Emerald Charm》以外にも、《熱病の魔除け/Fever Charm》や《活力の魔除け/Vitality Charm》といったEDH級のチャームはある。こういった隠れた良カードを探すこともEDHの醍醐味ではなかろうか。

第一回はこんなものでいいかな?これからも不定期に続けていく予定なので、(できれば)お楽しみに。
あと動画の方もそろそろ完成させたいなーって思ってます(ここでCoDを起動する)

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索