すでに六回ともなったEDHカード紹介、
今回のテーマとなるカード・タイプは「プレインズウォーカー」だ。
EDHでは対戦相手が3人もいるため壊されやすく、
60構築ほどの脅威とならない「プレインズウォーカー」。
ではそんなPW、いつものように紹介していこう。
今回取り上げるのはスタンダードでも活躍するPW、
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon(FRF)》だ
そう、運命再編で登場した、大修復以前の全能者たりえる時代のプレインズウォーカー。
偉大なる精霊龍、ウギンだ。
スタンダードでは8マナという重さにも関わらず使われ、
そしてひとたび戦場に出れば大抵の劣勢を跳ね返し、
そのまま勝利に至ることも多い、非常に強力なPWだ。
モダンのトロンなどでも採用される、そんなカードはEDHで何をするのか?
ではウギンというカードを上から順番に見ていこう。
まず、EDHにおいて無色8マナというのは見た目よりも軽い。
青茶系のデッキなら3、4ターン目には到達可能なマナ域だろう。
なによりも、青茶系の悩みである
「無色マナはたくさん出るが色マナが全然足りない。印鑑とかが必要だ……」
という状態にも関係なくキャスト可能だ。
また、無色故にどのようなデッキにも投入可能だ。
その採用理由や目的は、これから能力に絡めて説明していこう。
・[+2]:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。精霊龍、ウギンはそれに3点のダメージを与える。
ウギン第一の能力。無色の稲妻、幽霊火を飛ばす。
忠誠値の上昇値が2と大きいこともさることながら、
毎ターン飛ぶ3点というのはとても強い。
そしてこの能力故に勝利手段となり得る。(これについては後述する)
3点で落ちるジェネラルは思ったよりも多く、ウギンがいるだけで出せなくなるだろう。
僕自身、ウギンが生き残っているたびに
「ジェリーヴァのタフネスが4にならないかなぁ」
とボヤくことがとても多い。速攻がないだけでとてもつらい気分になる……
まあ、こちらの能力はおまけのようなものだ。
このカードの真髄は、当然次の能力になる。
・[-X]:点数で見たマナ・コストがX以下の、1色以上の色を持つ各パーマネントをそれぞれ追放する。
そう、ウギン最大の脅威はスタンなどと変わらずこちらの大規模追放だ。
まず、先程も軽く触れたがウギンを採用するデッキの大半は青茶系になるだろう。
そうなると盤面には少量の土地、多量の(マナ)アーティファクトが大半を占め、
有色のパーマネントなんて1つ2つの数えるほどになるだろう。
これはそのまま自分への被害の少なさ表している。
この第二の能力は非青茶、つまり緑系の盤面を消し飛ばすには十分すぎるほどの能力だ。
そして、相手のジェネラルなども含めて飛ばせば、60構築に比べて採用率の低い
《英雄の破滅/Hero’s Downfall》のようなPW除去、またはプレイヤーを焼く火力で
ウギンを対処されることも少なく、そのまま盤面を支配し続けることも可能だろう。
《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》の
ジェネラルと生物をまとめて消し飛ばせば、さすがの最強ジェネラルも黙るだろう。
ただし《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》には注意だ。
もちろん《壊滅/Devastation》などの大量破壊との相性もよく、青茶系デッキの
全体妨害要素としても、無にするデッキ(コントロールデッキ)のリセットとしても
非常に強力なものだ。
そして、このマイナス能力のあとには上記の「無色の稲妻」が待っている。
一度盤面をリセットされたあとに飛んで来る3点、ウギンの忠誠値は
対戦相手3人といえどコントロールしきれる脅威となる。
第二の能力の強さについて書けることは多くあるが、ここらで切り上げよう。
・[-10]:あなたは7点のライフを得て、カードを7枚引く。その後、あなたの手札にある最大7枚までのパーマネント・カードを戦場に出す。
いわゆる奥義だ。もっとも、他の大マイナスを持つPWの大半と同様に
ウギンの奥義も概ね、勝利と言って過言ではないテキストとなっている。
大抵の場合ウギンが生き残ったうえで自分だけ7枚もドローをし、
7枚ものパーマネントを無料で場に出す。
60構築に比べても危険度の高い重量級パーマネントの多いEDHというフォーマットにおいて
自分だけが踏み倒せるこの能力はさらに危険なものになるだろう。
例えば、《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》が出るだけでも勝利にリーチがかかる。
そもそもウギンを奥義に到れるほど維持できていれば勝てるだろう、というのは言うまでもない。
よって、奥義について語れることはそれほど多くない。
また、能力ではないがウギンの初期忠誠値の7というのもこのカードを構成する重要な要素だろう。
というか、これだけ強力な能力を持っておきながら忠誠値7もあるのは異常だと思う。
もう1つ忠誠値が小さければ《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》相手だと
マイナス6で生き残らないから、とタシグルの評価をもう少し上げられたのになぁ、とか思ったりも。
さて、ここまででウギンのステータスやちょっとした運用方法について書いた。
では最後にちょっと変わった使い方についても紹介しよう。
それは、ウギンを勝利手段とすることだ。
「ウギンで勝つなんてどんだけ気が長いんだ……?」
と思われる方もいるだろうがそう長い話でもないのだ。
キーカードは《変身/Polymorph》。
そう、勝利手段はジェネラルへの《変身/Polymorph》→《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》。
無限マナまでの手順は省略として、ここにウギンがいるだけで
有色が出ずとも無色無限マナのみで無限《幽霊火/Ghostfire》で勝ちとなるだろう。
そして《変身/Polymorph》の水増しとして入る《編直し/Reweave》があれば
適当なPWをウギンに変身させて制圧と向かうことも可能だ。
ちょっとした、変わった使い道としてこういうのもある。
頭の片隅にでも置いておくとデッキ構築の時に役立つかも、しれない。
長々と書いたが、今回のカード紹介はこのくらいで終わろう。
EDHにおいても最強クラスのPW。使いたくなってきただろうか?
今回のテーマとなるカード・タイプは「プレインズウォーカー」だ。
EDHでは対戦相手が3人もいるため壊されやすく、
60構築ほどの脅威とならない「プレインズウォーカー」。
ではそんなPW、いつものように紹介していこう。
今回取り上げるのはスタンダードでも活躍するPW、
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon(FRF)》だ
Ugin, the Spirit Dragon / 精霊龍、ウギン (8)
プレインズウォーカー ウギン(Ugin)
[+2]:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。精霊龍、ウギンはそれに3点のダメージを与える。
[-X]:点数で見たマナ・コストがX以下の、1色以上の色を持つ各パーマネントをそれぞれ追放する。
[-10]:あなたは7点のライフを得て、カードを7枚引く。その後、あなたの手札にある最大7枚までのパーマネント・カードを戦場に出す。
7
そう、運命再編で登場した、大修復以前の全能者たりえる時代のプレインズウォーカー。
偉大なる精霊龍、ウギンだ。
スタンダードでは8マナという重さにも関わらず使われ、
そしてひとたび戦場に出れば大抵の劣勢を跳ね返し、
そのまま勝利に至ることも多い、非常に強力なPWだ。
モダンのトロンなどでも採用される、そんなカードはEDHで何をするのか?
ではウギンというカードを上から順番に見ていこう。
まず、EDHにおいて無色8マナというのは見た目よりも軽い。
青茶系のデッキなら3、4ターン目には到達可能なマナ域だろう。
なによりも、青茶系の悩みである
「無色マナはたくさん出るが色マナが全然足りない。印鑑とかが必要だ……」
という状態にも関係なくキャスト可能だ。
また、無色故にどのようなデッキにも投入可能だ。
その採用理由や目的は、これから能力に絡めて説明していこう。
・[+2]:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。精霊龍、ウギンはそれに3点のダメージを与える。
ウギン第一の能力。無色の稲妻、幽霊火を飛ばす。
忠誠値の上昇値が2と大きいこともさることながら、
毎ターン飛ぶ3点というのはとても強い。
そしてこの能力故に勝利手段となり得る。(これについては後述する)
3点で落ちるジェネラルは思ったよりも多く、ウギンがいるだけで出せなくなるだろう。
僕自身、ウギンが生き残っているたびに
「ジェリーヴァのタフネスが4にならないかなぁ」
とボヤくことがとても多い。速攻がないだけでとてもつらい気分になる……
まあ、こちらの能力はおまけのようなものだ。
このカードの真髄は、当然次の能力になる。
・[-X]:点数で見たマナ・コストがX以下の、1色以上の色を持つ各パーマネントをそれぞれ追放する。
そう、ウギン最大の脅威はスタンなどと変わらずこちらの大規模追放だ。
まず、先程も軽く触れたがウギンを採用するデッキの大半は青茶系になるだろう。
そうなると盤面には少量の土地、多量の(マナ)アーティファクトが大半を占め、
有色のパーマネントなんて1つ2つの数えるほどになるだろう。
これはそのまま自分への被害の少なさ表している。
この第二の能力は非青茶、つまり緑系の盤面を消し飛ばすには十分すぎるほどの能力だ。
そして、相手のジェネラルなども含めて飛ばせば、60構築に比べて採用率の低い
《英雄の破滅/Hero’s Downfall》のようなPW除去、またはプレイヤーを焼く火力で
ウギンを対処されることも少なく、そのまま盤面を支配し続けることも可能だろう。
《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》の
ジェネラルと生物をまとめて消し飛ばせば、さすがの最強ジェネラルも黙るだろう。
ただし《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》には注意だ。
もちろん《壊滅/Devastation》などの大量破壊との相性もよく、青茶系デッキの
全体妨害要素としても、無にするデッキ(コントロールデッキ)のリセットとしても
非常に強力なものだ。
そして、このマイナス能力のあとには上記の「無色の稲妻」が待っている。
一度盤面をリセットされたあとに飛んで来る3点、ウギンの忠誠値は
対戦相手3人といえどコントロールしきれる脅威となる。
第二の能力の強さについて書けることは多くあるが、ここらで切り上げよう。
・[-10]:あなたは7点のライフを得て、カードを7枚引く。その後、あなたの手札にある最大7枚までのパーマネント・カードを戦場に出す。
いわゆる奥義だ。もっとも、他の大マイナスを持つPWの大半と同様に
ウギンの奥義も概ね、勝利と言って過言ではないテキストとなっている。
大抵の場合ウギンが生き残ったうえで自分だけ7枚もドローをし、
7枚ものパーマネントを無料で場に出す。
60構築に比べても危険度の高い重量級パーマネントの多いEDHというフォーマットにおいて
自分だけが踏み倒せるこの能力はさらに危険なものになるだろう。
例えば、《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》が出るだけでも勝利にリーチがかかる。
そもそもウギンを奥義に到れるほど維持できていれば勝てるだろう、というのは言うまでもない。
よって、奥義について語れることはそれほど多くない。
また、能力ではないがウギンの初期忠誠値の7というのもこのカードを構成する重要な要素だろう。
というか、これだけ強力な能力を持っておきながら忠誠値7もあるのは異常だと思う。
もう1つ忠誠値が小さければ《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang》相手だと
マイナス6で生き残らないから、とタシグルの評価をもう少し上げられたのになぁ、とか思ったりも。
さて、ここまででウギンのステータスやちょっとした運用方法について書いた。
では最後にちょっと変わった使い方についても紹介しよう。
それは、ウギンを勝利手段とすることだ。
「ウギンで勝つなんてどんだけ気が長いんだ……?」
と思われる方もいるだろうがそう長い話でもないのだ。
キーカードは《変身/Polymorph》。
そう、勝利手段はジェネラルへの《変身/Polymorph》→《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》。
無限マナまでの手順は省略として、ここにウギンがいるだけで
有色が出ずとも無色無限マナのみで無限《幽霊火/Ghostfire》で勝ちとなるだろう。
そして《変身/Polymorph》の水増しとして入る《編直し/Reweave》があれば
適当なPWをウギンに変身させて制圧と向かうことも可能だ。
ちょっとした、変わった使い道としてこういうのもある。
頭の片隅にでも置いておくとデッキ構築の時に役立つかも、しれない。
長々と書いたが、今回のカード紹介はこのくらいで終わろう。
EDHにおいても最強クラスのPW。使いたくなってきただろうか?
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