第二回EDHカード紹介: 《取り憑かれた扉/Possessed Portal》
一発ネタにならず第二回となったこの”EDHカード紹介”、テーマは「アーティファクト」だ。
今回は《取り憑かれた扉/Possessed Portal》(Pポータルとも呼ばれる)について話そう。
実は、僕はこのカードがもっと広く知られているものだと思っていたため記事に書く予定はなかった。だが検索をかけてもあまり使われてるのを見かけなかったから、ここで取り上げようと思う。

まず、この《取り憑かれた扉/Possessed Portal》のテキストから見ていこう


Possessed Portal / 取り憑かれた扉 (8)
アーティファクト
プレイヤー1人がカードを引く場合、代わりにそのプレイヤーはそのカードを引くことを飛ばす。
各終了ステップの開始時に、各プレイヤーはカードを1枚捨てないかぎり、パーマネントを1つ生け贄に捧げる。


テキストは短くわかりやすい。
端的に言うと、すべてのプレイヤーを停滞させる、そんな派手なカードだ。勝利手段となることも多い。置かれると不愉快。
このカードが出た段階でアーティファクト破壊手段を持っていない場合、全員のリソースが毎ターンやせ細っていくことになる。
8マナと重いがそこはEDH、豊富なマナ加速から3、4tには到達できるくらいだろう。Mishra’s Workshopで出せるアーティファクトというだけでだいぶ違う。
記事らしくそれぞれを軽く紹介しようと思う。



・プレイヤー1人がカードを引く場合、代わりにそのプレイヤーはそのカードを引くことを飛ばす。
当然通常ドローもスキップされる。つまり基本的にはすべてのプレイヤーはこれ以上手札を増やすことができなくなる。
よって、手札に加える・サーチといった方法がなければ、扉のコントローラーが扉を破棄するまですべてのプレイヤーは既存のリソースで戦うしかないのだ。EDHはマナ加速+ドローで構成されてることも多く、見た目以上に様々なデッキを虚無にすることができる。エドリックのドローとか。まあ、ジェネラルはキャストされるのでそこから崩されることもある。が、見えてる脅威くらいはケアできるだろう。



・各終了ステップの開始時に、各プレイヤーはカードを1枚捨てないかぎり、パーマネントを1つ生け贄に捧げる。
このカードの真の怖さは後半の能力だ。使っていて何度も思うが、”各終了ステップ””各プレイヤー”という言葉が扉のロック能力を著しく上げている。EDHでは1周するだけで4回も誘発するため、全員が4枚ものリソースを失っていく。もちろんパーマネント+手札枚数の多いプレイヤー(大抵の場合自分)が勝つ。この能力は、扉を採用するデッキにも大きく関わる。



ではこの重く、拘束するカードを使うジェネラルをいくつか紹介しよう。

・《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf(LRW)》


Nath of the Gilt-Leaf / 光り葉のナース (3)(黒)(緑)
伝説のクリーチャー — エルフ(Elf) 戦士(Warrior)
あなたのアップキープの開始時に、対戦相手1人を対象とする。あなたはそのプレイヤーに、無作為に選んだカードを1枚捨てさせてもよい。
対戦相手1人がカードを捨てるたび、あなたは緑の1/1のエルフ(Elf)・戦士(Warrior)クリーチャー・トークンを1体戦場に出してもよい。
4/4


このジェネラルは他人のディスカードをトークンに変換する。ドローが止まっている中でアップキープにハンデス。エンドごとの誘発で他人の手札をトークンとし、トークンが扉の維持コスト。
扉と2つとも噛み合っている、非常に強力なカードとなるだろう。ナースのトークンが増え、全員のパーマネントが徐々に減っていけば勝利も目の前になる。また、緑のマナ加速により8マナを捻出し、黒のサーチで扉を探すなど安定した運用も可能だ。

・《群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Boss(M13)》


Krenko, Mob Boss / 群衆の親分、クレンコ (2)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー — ゴブリン(Goblin) 戦士(Warrior)
(T):赤の1/1のゴブリン(Goblin)・クリーチャー・トークンをX体戦場に出す。Xは、あなたがコントロールするゴブリンの総数である。
3/3


赤単強ジェネラルの一角、クレンコ。テキストを見てわかる通り、パーマネント数が爆発的に増えるジェネラルだ。
使ったことのある人ならわかると思うが、ゴブリンの増え方は3→6→12と大きく増え、《千年霊薬/Thousand-Year Elixir》などのアンタップ手段も絡めてどこまでも増える。
扉を置いた時点でほぼ無限に維持され、まさに勝利手段と呼んで差し支えないだろう。
クレンコ自体が軽いこともありパーマネント数は早い段階から増加し、また赤のマナ加速(《煮えたぎる歌/Seething Song》、《戦いの賛歌/Battle Hymn》、《輝石の儀式/Brightstone Ritual》)により高速で扉設置のマナを用意できる。
サーチに乏しいのが欠点ではあるが勝ち手段がこれだけではないので問題にはならないだろう。

・《アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson》


Arcum Dagsson / アーカム・ダグソン (3)(青)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 工匠(Artificer)
(T):アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。それのコントローラーはそれを生け贄に捧げる。そのプレイヤーは自分のライブラリーからクリーチャーでないアーティファクト・カードを1枚探し、それを戦場に出してもよい。その後自分のライブラリーを切り直す。
2/2


昔には四強と呼ばれたこともあると聞く強ジェネラルだ。もう能力を読んだだけで扉の置き方がわかるだろう。
《マイアのタービン/Myr Turbine》や《マイアの保育器/Myr Incubator》といったトークン大量生成カードをフィニッシュに据えているジェネラルのため、扉を維持することも容易だ。
扉が3t目に対戦相手のアップキープにぽん、と置かれることもあり危険度は高い。ヌルロッド+マイコの上から置かれたりするともう絶望しかない。

・《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》


Narset, Enlightened Master / 悟った達人、ナーセット (3)(青)(赤)(白)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) モンク(Monk)
先制攻撃、呪禁
悟った達人、ナーセットが攻撃するたび、あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはこのターンに悟った達人、ナーセットにより追放された、クリーチャーでないカードをそれのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
3/2


そしてこれが最後だ。そう、言わずと知れた凶悪ジェネラル《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》。
このジェネラルは上記3種とは違い特にサーチをしたり、勝利手段のひとつとしてカウントしているわけでもなく、パーマネント数を爆発的に増やすわけでもない。だが他のジェネラルと違った特性がある。
(見てわかるが)殴るだけでライブラリをめくり始める、それだけだ。ドローが止まろうが関係ない。
デッキの構成上マナファクトを大量に置くため維持コストも払いやすい、Wheel of Fortuneの類を使えばすぐにリソースを枯れさせることもできる。
めくれた時に置いてクソ強いというただそれだけだが、相変わらず置くと勝てる。


今回はこの4ジェネラルくらいにしておこうと思う。というか、これ以外に強く扉を置けるジェネラルを知らない。
どのジェネラルの紹介でも文章の締めが置いたら勝てる、になってる通り非常に強力な1枚だ。色を問わず使えるとは思えないほどに。
扉の説明と言いつつジェネラルを複数紹介する記事になったが、どうだっただろう?
(扉が単体で強い、と言うよりはジェネラルとの相性を考慮すべきカードだからこうなったのは仕方ない、としていただきたい)
そこらに落ちてるクソカードレベルの値段で買えると思うので自分で使って、強さを実感してもらいたい。

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